副業禁止でもブログ収入はNG?会社員が始める前に確認したい就業規則と注意点

会社員が自宅のパソコンで就業規則とブログ副業のルールを確認している場面 ブログ副業

※本記事はプロモーションを含みます

副業禁止の会社でもブログ収入が一律にNGとは限りません。重要なのは、勤務先の就業規則と収益活動の内容を個別に確認することです。

「ブログなら副業ではない」「会社に知られなければ問題ない」と決めつけるのは危険です。本業への支障、秘密漏えい、競業、税務などを分けて確認する必要があります。

副業禁止の会社ではブログ収入もNGになる?

ブログ収入が副業禁止規定に触れるかどうかは、「ブログ」という名称ではなく、勤務先の就業規則がどのような活動を副業・兼業として定義しているかで判断します。

会社員がブログを始めようとすると、最初に気になるのが「うちの会社は副業禁止だけれど、ブログもダメなのか」という問題です。

結論からいえば、全国の会社に共通する「ブログ収入が発生したら自動的に就業規則違反」という一律の基準があるわけではありません。

勤務先によって、副業・兼業として規制する範囲が異なるからです。

2021年2月3日に公開された「SURF WORK BALANCE」の記事では、上場企業に十数年在籍する副業実践者の「じろー」氏が、ブログ収入と会社の副業規定について取り上げています。

同記事では、副業を大きく、

  • 別の会社に雇用され、給与を受け取る働き方
  • 個人で事業や収益活動を行う働き方

に分けて説明しています。

さらに、あるカード会社の社員が人事部にブログ運営について確認したところ、その会社ではブログが規定上の副業に含まれないとの回答を得た事例も紹介されていました。

ただし、ここは慎重に読む必要があります。

特定のカード会社で認められたからといって、別の会社でも認められるとは限りません。

会社によっては「他社への雇用」だけを兼業として規制している場合もあれば、個人事業、継続的な営利活動、役員就任などを幅広く副業として定義していることもあります。

広告収入やアフィリエイト報酬が発生するブログについても、「月○円以上なら副業」「○円以下なら趣味」と全国一律に決められているわけではありません。

見るべきなのは収益額だけではなく、勤務先の規定です。

厚生労働省は2018年1月にモデル就業規則を改定し、それまで遵守事項として置かれていた「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定を削除しました。

そのうえで第68条に副業・兼業の規定を設けています。厚生労働省は2018年1月に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成し、2020年9月、2022年7月にも改定しています。

この流れを見ると、日本の雇用政策が副業・兼業を一律に否定する方向ではないことは明らかです。

しかし、これは「会社員なら就業規則を無視して自由に副業してよい」という意味ではありません。

ここを混同すると、ネット上の「副業禁止は無効だから気にするな」という極端な情報に振り回されます。

筆者としては、ブログ副業を考えるときは「ブログは副業なのか」と抽象的に考えるより、自分の会社では、どの行為が許可・届出・禁止の対象なのかを確認するほうがはるかに合理的だと考えます。

同じブログでも、休日に趣味情報を書いて広告収入を得る場合と、勤務先と同じ顧客を対象にサービスを販売する場合では、会社との利害関係がまったく違うからです。


会社員は就業規則のどこを確認すればいい?

「副業禁止」の一語だけではなく、副業の定義、許可・届出、競業、秘密保持、本業への支障、懲戒まで確認するのが基本です。

「たしかうちの会社は副業禁止だった」という記憶だけで、ブログを諦めたり、反対に黙って始めたりするのはおすすめできません。

まず最新の就業規則や副業・兼業規程を実際に確認してください。

見るべきポイントを整理すると、次のようになります。

確認項目 ブログ運営で見るポイント
副業・兼業の定義 他社雇用だけか、個人の営利活動も含むか
許可・届出 事前許可、事前届出、事後届出のどれか
本業への支障 睡眠不足、遅刻、欠勤、業務成績への影響
秘密保持 顧客情報、社内資料、未公開情報を書かないか
競業 勤務先と同じ商品・顧客を奪う活動にならないか
信用・服務 会社名や肩書きを無断で営業利用しないか
懲戒 規則違反時にどのような取り扱いがあるか

たとえば「会社員による副業は原則禁止」と書かれていても、別項目に「会社の許可を得た場合を除く」と記載されている可能性があります。

反対に「副業可」と聞いていても、競業行為や秘密情報の利用まで自由になるわけではありません。

つまり、副業制度は「禁止か解禁か」という二択だけではありません。

全面禁止、許可制、届出制、一定条件付きなど、企業ごとに運用が異なります。

また、確認するときは「副業」という単語だけを探すのでは不十分です。

「兼業」「営利活動」「服務規律」「秘密保持」「競業」「会社資産の利用」「信用保持」「許可」「届出」といった項目も確認してください。

ブログの場合は、会社員が勤務時間外に一人で作業することが多いため、一般的なアルバイトとは形態が異なります。

だからこそ、「他社で働いていないから副業ではない」と自己判断せず、規則上の定義を見ることが重要です。

さらに、就業規則と税務上の基準は切り分けなければなりません。

よく見かけるのが「年間20万円以下なら副業にならない」という説明です。

これは正確ではありません。

後ほど詳しく説明しますが、20万円という数字は一定の給与所得者について所得税の確定申告が必要になるかを判断するときに使われる基準であり、会社の就業規則上の副業を判定する金額ではありません。

仮にブログ所得が年間5万円でも、勤務先が営利活動を許可制にしていれば、その規定を確認する必要があります。

逆に、会社から正式に許可を得て年間50万円の所得があるからといって、税務上の申告義務がなくなるわけでもありません。

会社ルールと税金は別の制度です。

私はこの切り分けこそ、ブログ副業を調べる人が最初に理解しておくべきポイントだと考えています。


ブログ副業で会社と問題になりやすいのはどんなケース?

問題になりやすいのはブログという媒体そのものではなく、本業への支障、秘密漏えい、信用毀損、競業など勤務先の正当な利益と衝突する活動です。

厚生労働省は副業・兼業を進めるための環境整備を続けていますが、企業が何も制限できないわけではありません。

特にブログ運営では、次の4点を意識する必要があります。

1つ目は、本業への支障です。

会社員が自由時間にブログを書くことと、ブログのために本業の勤務状態が悪化することは分けて考えなければなりません。

毎晩深夜まで記事を書き、睡眠不足で遅刻が増える。

勤務中にブログの収益画面を確認し続ける。

納期前なのにブログ作業を優先し、本業の仕事が終わらない。

こうした状態になれば、「私生活の活動だから会社には関係ない」と単純には言えなくなります。

副業は継続できて初めて意味があります。ブログに使う時間を管理し、本業に支障を出さないこと自体がリスク管理です。

2つ目は、企業秘密や顧客情報の漏えいです。

勤務先でしか知り得ない情報は、アクセスを集められそうだからといって記事にしてはいけません。

たとえば、

  • 未発表の商品やサービス
  • 顧客名や顧客データ
  • 社内資料
  • 非公開の販売実績
  • 仕入価格や取引条件
  • 社内システムの情報

などです。

匿名ブログだから安全とも限りません。

部署、勤務地、担当商品、取引先、社内イベントなどを複数の記事で書けば、断片的な情報から所属先や本人が推測される可能性があります。

3つ目は、会社の名誉や信用を損なう発信です。

ブログの信頼性を高めるために「○○社の現役社員」「大手○○勤務」と勤務先を営業材料として使いたくなる人もいるでしょう。

しかし、会社名や役職を無断で広告・営業に利用すれば、副業の可否とは別に服務規律や信用の問題が生じる可能性があります。

会社や取引先への批判についても同様です。

ブログで意見を書く自由があることと、勤務先の内部情報を使ったり、会社の信用を不当に傷つけたりしてよいことは同じではありません。

4つ目は、競業です。

特に注意したいのは、勤務先と同じ市場で個人的に顧客を獲得するケースです。

たとえばWebマーケティング会社の社員が、自分のブログから同種のコンサルティングを受注し、勤務先の顧客候補と競合する状況を作る場合です。

これは一般的な広告収益型ブログより、勤務先との利害衝突が大きくなります。

厚生労働省の資料には、競業に関する裁判例として「協立物産事件(東京地判平成11年5月28日)」も掲載されています。

この事件は、外国会社から食品原材料などを輸入する代理店契約を行っていた会社の従業員が、在職中に競業会社の設立を進めた事案です。裁判では、勤務先の正当な利益を不当に侵害しないという雇用契約上の義務との関係が問題になりました。

もちろん、休日に個人ブログを書いて広告収入を得る会社員と、競業会社を設立したこの事件は同じではありません。

この裁判例から「ブログ副業は危険」と考える必要もありません。

むしろ見るべきポイントは、活動の名前ではなく、勤務先の正当な利益を侵害する内容になっているかという部分です。

※画像はAIによるイメージ

会社員ブロガーにとって、この視点は非常に実践的です。

「ブログなら大丈夫か」という抽象論ではなく、「自分が書こうとしている内容や販売しようとしている商品は会社と衝突しないか」と一段具体化すれば、判断しやすくなります。


ブログ収入はいくらから確定申告が必要?住民税はどうなる?

一定の給与所得者では、給与・退職所得以外の所得が20万円を超えると原則として所得税の確定申告が必要ですが、「20万円以下なら税金の手続きが一切不要」という意味ではありません。

ブログ収入と副業禁止を調べると、「20万円」「確定申告」「住民税」「普通徴収」という言葉が頻繁に出てきます。

ここは就業規則以上に誤解が多い部分です。

国税庁の「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」では、給与を1か所から受け、その給与の全部が源泉徴収の対象となっている人について、給与所得・退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える場合、原則として確定申告が必要と説明しています。

重要なのは、20万円は原則として「売上」ではなく「所得」で判断することです。

国税庁も、給与所得・退職所得以外の所得について「収入金額から必要経費を控除した後の金額」と説明しています。

たとえばブログから年間30万円の収入があったとしても、税務上認められる必要経費がある場合、収入30万円と所得30万円は同じではありません。

ただし、何でも経費にできるわけではないため、個別の支出について不明な場合は税務署や税理士へ確認してください。

また、20万円以下なら完全に無申告でよいと覚えるのも危険です。

給与所得・退職所得以外の所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要になる人でも、医療費控除などを受けるために所得税の確定申告をする場合には、その20万円以下の所得も含めて申告する必要があります。

さらに、住民税は所得税と制度が異なります。

大阪市は2026年に公開している市民税・府民税・森林環境税のQ&Aで、インターネット広告などによる所得についても、所得税の確定申告または市民税・府民税の申告が必要になることを案内しています。

したがって、「20万円以下=住民税も何もしなくてよい」という理解は避けるべきです。

住民税の徴収方法についても整理しておきましょう。

会社員の給与に対する住民税は通常、勤務先が給与から差し引いて自治体へ納める「特別徴収」です。

一方、大阪市の2026年の案内では、給与以外の雑所得や事業所得などについて、確定申告または市民税・府民税の申告時に徴収方法を選択でき、「自分で納付」を希望した場合には給与所得以外に対応する納税通知書等が本人の自宅へ送付されると説明されています。

大阪市では、普通徴収の場合、原則として6月、8月、10月、翌年1月の年4回で納付する仕組みも案内されています。

ただし、ここから「自分で納付を選択すれば勤務先に絶対に知られない」と結論づけるのは適切ではありません。

自治体によって運用が異なる可能性がありますし、そもそも住民税だけがブログ運営を知られる経路ではないからです。

さらに重要なのは、住民税の徴収方法は就業規則違反を回避する仕組みではないということです。

税金をどう納付するかと、会社で副業が許可されているかは別の問題です。

私は会社員のブログ副業について、ここを次の3層に分けて考えることをおすすめします。

  • 第1層:就業規則上、ブログ収益活動が認められるか
  • 第2層:本業との競業・秘密保持・労務提供に問題がないか
  • 第3層:所得税・住民税を正しく申告、納付できているか

この3つを混ぜると判断を誤ります。

「20万円以下だから会社にも問題ない」「会社が副業OKだから税金も気にしなくていい」「普通徴収だから就業規則を確認しなくていい」という考え方は、すべて異なる制度を混同しています。


ブログ副業が会社に知られる原因は住民税だけ?

住民税だけではありません。実名・SNS・プロフィール、同僚との会話、会社端末での作業、本業への影響など、ブログ運営が勤務先に知られる経路は複数あります。

ブログ副業を検索すると、「会社にバレない方法」という情報が目立ちます。

しかし、実際のブログはインターネット上に情報を継続的に公開するメディアです。

税金だけを見ていればよいわけではありません。

たとえば次のようなケースがあります。

  • ブログに実名や顔写真を掲載している
  • SNSとブログのプロフィールがつながっている
  • 勤務先の業界、勤務地、役職などを詳しく書いている
  • 職場でブログ収益について同僚に話している
  • 会社のパソコンやスマートフォンで管理画面を開いている
  • 社内ネットワークからWordPressやASPへアクセスしている
  • ブログ作業の疲労で遅刻やミスが増えている

特に見落としやすいのが、1記事では匿名でもサイト全体では本人を絞り込める可能性があることです。

たとえば記事Aに「大阪勤務」、記事Bに「40代」、記事Cに「○○業界で20年」、プロフィールに担当業務、SNSに休日の写真が掲載されているとします。

一つひとつは匿名でも、知人が読めば人物像を推測できる場合があります。

検索エンジンは1ページだけを読者へ見せるわけではありません。

プロフィール、関連記事、カテゴリページ、SNSなど複数の情報がつながっていきます。

私はウェブマーケティングに携わる立場から、匿名ブログを運営するなら「この記事だけで特定されるか」ではなく、サイト全体とSNSを横断して見ても特定材料が増えすぎていないかを点検するほうが実践的だと考えています。

※画像はAIによるイメージ

会社の設備を使うことにも注意が必要です。

会社支給パソコンやスマートフォンには、業務上必要な管理・セキュリティ設定が施されていることがあります。

「昼休みだから自由」と自己判断してブログ管理画面を開くのではなく、会社設備やネットワークの私的利用について勤務先の規定を確認してください。

ブログを書く場所と時間を本業から分離することは、単なる「身バレ対策」ではありません。

会社資産を私的な営利活動へ使わず、本業との境界線を明確にするための基本的な運営ルールです。


副業禁止の会社員はブログを始める前にどう判断すべき?

「会社にバレるか」ではなく、「規則上問題なく継続できる状態を作れるか」という順番で確認するのが最も堅実です。

2021年のSURF WORK BALANCEの記事には、「会社が副業NGと縛ること自体が法的にNG」といった強い趣旨の記述があります。

しかし、2026年時点で厚生労働省が示している副業・兼業の考え方まで含めて読むなら、「企業は一切副業を制限できない」と理解するのは適切ではありません。

厚生労働省は2018年から副業・兼業の環境整備を進め、モデル就業規則にも副業・兼業の規定を設けています。一方で、本業への支障、秘密保持、競業など、会社側が考慮すべき問題も存在します。

したがって、会社員がブログを始めるなら、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

1. 最新の就業規則を読む
2. 「副業」「兼業」「営利活動」の定義を確認する
3. 許可制・届出制・禁止のどれに当たるか確認する
4. 競業、秘密保持、信用保持の規定を読む
5. 判断できなければ人事など正式な窓口へ確認する
6. ブログは勤務時間外に私物端末で運営する
7. 会社や顧客の非公開情報を書かない
8. 本業に支障が出ない運営時間を決める
9. 収益や必要経費の記録を残す
10. 所得税と住民税の申告義務を確認する

この順序であれば、「どうすれば会社に隠せるか」を出発点にする必要がありません。

ブログは最初から大きな収益が出るとは限りません。

しかし、数年運営してアクセスや収益が増えれば、SNSで発信したり、サービスを販売したり、取材を受けたり、個人事業として活動範囲を広げたりする可能性があります。

開始時には小規模な広告収益ブログでも、成長すれば活動の性質が変わることがあります。

だからこそ私は、就業規則の確認は「今怒られないため」だけではなく、ブログが育った後も続けられる土台を作る作業だと考えています。

ここにはブログ副業特有の重要な視点があります。

ブログは「収益が出た瞬間だけ」を見て判断すると不十分です。

収益化前、広告収入発生後、商品販売開始後、法人化や事業拡大後では、勤務先との関係が変化する可能性があります。

そのため一度確認して終わりではなく、ブログの事業性が高まったタイミングで再び就業規則を確認するという考え方が合理的です。

たとえば当初は書籍レビューで広告収入を得るだけだった人が、数年後に勤務先と同じ業界のコンサルティングを販売し始めれば、最初とは競業性が異なります。

「ブログを始めたとき大丈夫だったから、何を追加しても大丈夫」とは限りません。

これは長期間サイトを育てる人ほど意識しておきたいポイントです。

なお、公務員の場合は民間会社員と同じ感覚で判断しないでください。

国家公務員、地方公務員、民間企業の会社員では適用される法令・服務規律・許可制度などが異なります。

ブログやインターネット上の収益活動を考えている公務員は、所属先が定める兼業規定や正式な手続きを個別に確認する必要があります。

また、勤務先に知られないようにする目的で、実際には自分の収益なのに家族など別人の名義や口座を使えばよい、といった方法もおすすめできません。

収益の帰属や申告関係を不自然にすることで、税務を含む別の問題につながる可能性があります。

抜け道を探すより、自分の立場で正当に続けられる条件を整えるほうが、長期的には圧倒的に管理しやすいと私は考えます。

筆者はブログ収入と副業禁止をどう考える?

私見では、「副業禁止だからブログは一切できない」と「ブログなら会社に知られないから自由に稼げる」という両極端な考え方を避けるのが現実的です。

ブログ運営では、文章、SEO、アクセス解析、Webマーケティング、商品理解、サイト制作など、多くの知識を身につけられます。

本業に応用できるケースもあるでしょう。

しかし、「仕事に役立つから就業規則を守らなくてもよい」という話にはなりません。

スキルアップになることと、勤務先がその収益活動を認めていることは別問題です。

ブログ副業を長く続けるなら、私は次の3つを独立して確認することが重要だと考えます。

会社のルール。

副業・兼業に該当するのか、許可や届出は必要なのかを確認します。

会社との利害関係。

秘密情報を使っていないか、競業していないか、本業へ支障が出ていないかを確認します。

税務。

利益が発生したら、所得税と住民税について自分の条件に応じた申告を行います。

この3つは似ているようで別物です。

「所得20万円以下だから会社規則も関係ない」という考え方は成立しません。

「会社から副業許可をもらったから確定申告しなくていい」という考え方も成立しません。

「普通徴収だから会社規則を確認しなくていい」という話でもありません。

それぞれ目的の違う制度だからです。

会社員にとって重要なのは、「知られない確率」を高めることではなく、知られたとしても説明できる運営状態を作ることだと私は考えます。

就業規則を確認し、必要な申請を行い、勤務時間外に自分の設備で運営し、秘密情報を使わず、税務も適切に処理する。

この状態であれば、「誰かに見つかったらどうしよう」と考え続けながらブログを書く必要性そのものを減らせます。

精神論ではありません。

数年単位でメディアを運営するなら、隠蔽を前提にした仕組みより、継続可能なルールを先に作るほうが合理的だからです。


まとめ

副業禁止の会社でも、ブログ収入が発生しただけで全国一律にNGになるわけではありません。

まず確認すべきなのは、自分の勤務先が副業・兼業をどのように定義し、個人の営利活動についてどのような規定を置いているかです。

そのうえで、本業への支障、企業秘密、会社の信用、競業といった問題がないか確認してください。

厚生労働省は2018年以降、副業・兼業を行いやすくする方向でガイドラインやモデル就業規則を整備していますが、これは会社員が勤務先のルールを無条件に無視できることを意味しません。

税務も別に考える必要があります。

一定条件の給与所得者では、給与所得・退職所得以外の所得が20万円を超えると原則として所得税の確定申告が必要です。20万円は売上ではなく、原則として必要経費を差し引いた後の所得で判断します。

また、所得税の確定申告が不要な場合でも住民税の申告が必要になることがあります。

結局、会社員のブログ副業で重要なのは「バレるか、バレないか」ではありません。

就業規則、本業との利害関係、税務の3つを分け、自分が問題なく継続できる条件を先に整えることです。

ブログが成長して活動内容が変われば、競業性や営利性も変化します。

始める前に一度確認し、事業規模が大きくなった段階でもう一度確認する。この二段階の確認こそ、長期運営を前提にした現実的なリスク管理といえるでしょう。


よくある質問

副業禁止の会社で収益のないブログを書くだけでも問題になりますか?

趣味として文章を公開するだけの行為が副業に該当するかは、勤務先の規定によって異なります。

収益のない個人的活動と、広告やアフィリエイトなどで継続的に収入を得る活動では性質が異なるため、「ブログだから大丈夫」と名称だけで判断せず、営利活動や兼業の定義を確認してください。

ブログ所得が20万円以下なら会社の副業規定も関係ありませんか?

関係があります。

20万円という基準は、一定の給与所得者について所得税の確定申告が必要かを判断するための基準です。会社の就業規則で副業に当たるかどうかを決める金額ではありません。

また、所得税の確定申告が不要でも住民税の申告が必要になる場合があるため、「20万円以下なら何もしなくてよい」と覚えないようにしてください。

住民税を「自分で納付」にすればブログ副業は会社に絶対分かりませんか?

絶対に分からないとは言えません。

大阪市では、給与以外の雑所得・事業所得などについて申告時に徴収方法を選択でき、「自分で納付」を希望する仕組みが案内されていますが、住民税以外にも実名発信、SNS、同僚との会話、会社端末の利用、本業への影響などから活動が知られる可能性があります。

普通徴収は副業を隠すための制度ではありません。勤務先の規則を確認したうえで、税務も適切に処理することが基本です。

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筆者:黒木智也(ウェブマーケター)

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