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会社員のブログ副業は、開設しただけで会社へ通知されません。主な発覚経路は、住民税、身元特定、社内の会話、勤務中の作業、会社端末の利用の5つです。
重要なのは、完全に隠す方法を探すことではありません。就業規則を確認し、会社に知られても問題を説明できる状態で運営することです。
ブログ副業を始める前に確認すべき項目は、会社ごとに異なります。副業の届出、競業、秘密保持、作業環境の分離などを先に整理しておくと、開設後の手戻りを減らせます。
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会社員のブログ副業は本当に会社にバレる?
ブログを開設した事実が、サーバー会社や広告会社から勤務先へ自動的に報告される仕組みはありません。
しかし、ブログで収益が発生した後の住民税や、本人の日常的な行動を通じて、会社に知られる可能性はあります。
主な発覚経路は次の5つです。
1. 給与に対して住民税額が高くなり、副収入を推測される
2. ブログやSNSの公開情報から本人を特定される
3. 同僚や知人に話した内容が社内へ広がる
4. 勤務時間中の作業を見られる
5. 会社端末や社内ネットワークの利用記録から判明する
この5つは、危険性がすべて同じではありません。
住民税によって副収入の存在を推測されることと、勤務中に会社のパソコンで記事を書くことでは、会社との関係に与える影響が異なります。
会社に知られた場合の危険度を、私は次のように整理しています。
優先度 避けるべき行為 主な問題
1 勤務時間中にブログを作業する 雇用契約や就業規則上の服務義務、本業への支障
2 顧客情報や未公開情報を利用する 秘密保持違反、情報漏洩
3 勤務先と競合する活動を行う 競業、利益相反
4 必要な届出や許可を省略する 就業規則違反
5 住民税額から副収入を推測される 副業の存在を知られる可能性
多くの人は住民税を最も警戒しますが、会社にとって深刻なのは、税額そのものではありません。
勤務時間、企業秘密、顧客、会社設備を個人の利益のために使ったかどうかの方が、はるかに重要です。
ウェブマーケティングの実務でも、リスクは発生確率だけで評価しません。「起きる可能性」と「起きた場合の影響」を分けて考えます。
ブログ副業も同じです。住民税だけに対策を集中させるのではなく、影響の大きい行為から排除する必要があります。
ブログ副業が会社にバレる5つの原因とは?
ブログ副業が会社に知られる経路は、税金だけではありません。
むしろ、本人の発信内容や作業方法など、自分で管理できる行動から判明する場合があります。
1.住民税額の変化から副収入を推測される
会社員の住民税は、一般的に勤務先が給与から差し引き、従業員に代わって自治体へ納付する「特別徴収」で処理されます。
ブログによる所得を申告すると、その所得が翌年度の住民税額へ反映されることがあります。
給与額に比べて住民税額が高い場合、会社の給与担当者が「給与以外にも所得があるのではないか」と推測する可能性があります。
ただし、会社へ「この従業員はブログで何円稼いだ」と自動的に通知されるわけではありません。
会社が受け取る情報の中心は、給与から差し引く住民税額です。税額だけで、所得の具体的な発生源まで確定できるとは限りません。
確定申告書では、給与・公的年金等以外の所得に対する住民税について、「自分で納付」を選べる場合があります。
一般に普通徴収と呼ばれますが、所得の種類や自治体の処理によっては、希望どおりに分けられない可能性があります。
ここで重要なのは、住民税の納付方法と、会社の副業申請は別の手続きだという点です。
普通徴収を選べたとしても、勤務先が届出制や許可制を採用しているなら、その社内手続きを省略できるわけではありません。
住民税の具体的な申告方法や取扱いは、住所地の市区町村へ確認してください。自治体ごとに申告書の様式や運用が異なる場合があります。
2.ブログやSNSの情報から本人を特定される
匿名ブログでも、複数の公開情報を組み合わせることで本人が特定される可能性があります。
特定の手掛かりになりやすい情報は次のとおりです。
- 年齢や年代
- 居住地域や出身地
- 業種や担当職種
- 保有資格
- 勤務年数や転職歴
- 家族構成
- 勤務先で起きた出来事
- 自宅や行動範囲が分かる写真
- 他のSNSと同じユーザー名
- 他のサービスと同じプロフィール画像
- 毎日の投稿時間
- 勤務先の新商品や人事に関する話題
一つひとつは珍しくない情報でも、組み合わせると候補者は絞られます。
たとえば、「大阪市内勤務」「42歳」「特定の国家資格を保有」「従業員100人前後の会社」「最近新店舗が開店した」と継続的に発信すれば、事情を知る同僚には気付かれるかもしれません。
ブログの独自性を高めるために、本業の経験を発信したい人もいるでしょう。
しかし、具体性を高めるほど、本人特定や企業秘密の公開につながるリスクも高まります。
私がブログの情報設計で勧めているのは、公開情報を次の3段階に分ける方法です。
- そのまま公開できる一般情報
- 時期や地域などをぼかせば公開できる情報
- ブログやSNSでは公開しない情報
記事を書くたびに感覚で判断すると、以前の記事との組み合わせによって身元が絞られる可能性があります。
運営開始前に基準を決め、過去記事を含めて同じルールを適用することが重要です。
3.同僚や知人との会話から社内へ広がる
ブログを始めると、初収益やアクセス数の増加を誰かに話したくなることがあります。
しかし、一度伝えた情報の公開範囲を、後から本人が管理することはできません。
本人に悪意がなくても、雑談として別の同僚へ伝わり、最終的に上司や人事担当者が知る可能性があります。
次の情報は、ブログを発見する直接的な手掛かりになります。
- ブログ名
- 記事タイトル
- 運営者名
- URL
- SNSアカウント
- 紹介している商品
- 収益額やアクセス数
- 使用しているWordPressテーマ
- 最近検索上位になったキーワード
匿名性を維持したい場合、職場ではブログを特定できる情報を共有しない方が安全です。
ただし、これは就業規則に反している活動を隠し通すという意味ではありません。
会社に知られると困る状態なら、先に確認すべきなのは周囲の口の堅さではなく、勤務先のルールと自分の運営方法です。
4.勤務時間中のブログ作業を見られる
会社員のブログ副業で、特に避けるべきなのが勤務時間中の作業です。
副業が認められている会社でも、勤務時間中に個人の収益活動を行ってよいことにはなりません。
次の行為は問題になりやすいと考えられます。
- 勤務中にWordPressの管理画面を開く
- 会議中にアクセス解析や広告報酬を確認する
- 本来の休憩時間を超えて記事を書く
- 会社のメールでブログ関係者と連絡する
- ブログを優先して本業の作業を後回しにする
- 夜間の執筆で睡眠不足になり、遅刻や欠勤を繰り返す
民間企業の会社員について、すべての職場へ一律に同じ法律上の「職務専念義務」が適用されると単純化するのは正確ではありません。
実際には、雇用契約、就業規則、服務規程などに基づき、勤務時間中は本来の業務へ従事することが求められます。
ブログ副業の可否を会社へ相談する際は、作業時間を具体的に示すと説明しやすくなります。
たとえば、「平日は本業終了後に1時間以内」「休日は合計3時間まで」「睡眠時間を削らない」といった基準です。
会社が判断したいのは、ブログの名称よりも、本業へどの程度影響するかです。
5.会社端末や社内ネットワークの利用から判明する
会社のパソコン、スマートフォン、メールアドレス、Wi-Fi、クラウドストレージを、ブログ運営に使用するべきではありません。
会社の情報システムでは、設定やセキュリティ規程に応じて、次の情報が技術的に取得・保存される場合があります。
- Webサイトへのアクセス記録
- 通信先のドメイン
- アプリケーションの利用記録
- ファイルの保存や転送記録
- クラウドサービスへの接続
- メールの送受信記録
- 外部機器の接続記録
すべての会社が同じ情報を保存し、常時確認しているわけではありません。
しかし、情報漏洩の調査やセキュリティ監査が行われた際に、社内規程に基づいて記録を確認される可能性はあります。
勤務時間外でも、会社から貸与された機器は会社の資産です。
私的な収益活動へ利用すれば、情報漏洩が起きていなくても、目的外利用として問題になる場合があります。
ブログ運営では、少なくとも次の環境を会社から分離してください。
- 私物のパソコン
- 私物のスマートフォン
- 個人契約の通信回線
- 個人用のメールアドレス
- 個人契約のサーバーとドメイン
- ブログ専用のクラウド保存先

環境を分ける目的は、単に会社へバレないようにすることではありません。
会社のデータがブログ側へ混ざることと、ブログのファイルが会社側へ保存されることを同時に防ぐためです。
会社はブログ副業を禁止・制限できる?
民間企業のブログ副業は法律で一律に禁止されていませんが、本業への支障、秘密漏洩、競業、信用毀損などがある場合、会社が制限する可能性があります。
厚生労働省は、2018年1月に「モデル就業規則」を改定しました。
この改定では、改定前のモデル就業規則にあった、許可なく他の会社等の業務に従事しないことを求める趣旨の規定が削除され、副業・兼業に関する規定が新設されました。
ただし、モデル就業規則は各企業の就業規則を作成する際の参考例です。
勤務先に自動的に適用される法律そのものではありません。実際の判断では、自分の会社の就業規則、雇用契約書、誓約書などを確認する必要があります。
厚生労働省の正式資料「副業・兼業の促進に関するガイドライン」は、2018年1月に策定され、2020年9月と2022年7月に改定されています。
2022年7月8日改定版では、副業・兼業を希望する労働者が適切な職業選択を行えるよう、企業が副業・兼業に関する情報を公表する考え方などが追加されました。
同ガイドラインでは、副業・兼業を禁止または制限できる事情として、主に次の点が示されています。
- 労務提供上の支障がある場合
- 企業秘密が漏洩する場合
- 競業により企業の利益を害する場合
- 企業の名誉や信用を損なう行為、信頼関係を破壊する行為がある場合
ブログ運営では、これらを次のように置き換えて考えると分かりやすくなります。
本業に支障が出ていないか
夜間の執筆によって睡眠不足となり、遅刻、欠勤、作業ミスが増えれば、勤務時間外の活動であっても本業との関係が問題になります。
判断基準は「自宅で作業しているから自由」ではありません。
ブログ開始前と比べて、本業の勤務状況や健康状態が悪化していないかを定期的に確認してください。
会社の非公開情報を使っていないか
顧客名、未発表商品、原価、売上、営業資料、会議内容、社内システムなどは、ブログの独自情報として使用してはいけません。
会社名を伏せても、業界、地域、時期、担当業務を組み合わせることで、勤務先や顧客が特定される場合があります。
判断基準は、その情報を勤務先で働いていなければ知り得なかったかです。
公表済みの資料と、自分だけが知る社内情報を明確に分ける必要があります。
勤務先と競合していないか
勤務先と同じ顧客層へ同種の商品を販売したり、会社の顧客を自分のサービスへ誘導したりすれば、利益相反を疑われる可能性があります。
たとえば、勤務先が転職支援事業を行っている会社員が、競合企業の転職サービスをブログで継続的に紹介し、成果報酬を得る場合です。
競業に該当するかは、ブログのテーマだけでは判断できません。
対象読者、紹介商品、収益方法、勤務先の事業領域を並べ、重なる部分を確認してください。
会社の信用を損なっていないか
勤務先や同僚、顧客を特定できる形で批判する、根拠のない情報を発信する、会社の公式見解と誤解される表現を使う行為は避ける必要があります。
プロフィールへ「個人の意見です」と書くだけで、すべての問題を回避できるわけではありません。
勤務先との関係を公開する必要がなければ、会社名、部署、役職、具体的な取引内容は出さない方が合理的です。
就業規則では何を確認すればよい?
会社の副業ルールは、大きく分けると自由制、届出制、許可制、原則禁止の4つです。
運用方法 主な対応
自由制 原則として事前申請を求めない
届出制 副業の内容を会社へ届け出る
許可制 会社の承認を受けてから開始する
原則禁止 会社が認める例外を除いて制限する
実際の名称や条件は会社ごとに異なります。
就業規則を確認するときは、「副業」という見出しだけを探して終わらせないでください。
次の項目にも、ブログ運営へ関係する規定が書かれている場合があります。
- 兼業
- 服務規律
- 秘密保持
- 競業避止
- 利益相反
- 情報セキュリティ
- SNS利用
- 会社設備の私的利用
- 懲戒事由
雇用契約書、入社時の誓約書、秘密保持契約、情報管理規程なども確認対象です。
「他社への就職を禁止する」と書かれている場合と、「営利目的の継続的な活動や自営業を含めて許可を必要とする」と書かれている場合では、ブログの扱いが異なります。
ブログは別の会社との雇用契約を伴わなくても、広告収入を得る継続的な事業活動に該当する可能性があります。
「アルバイトではないから副業申請は不要」と自己判断するのは避けてください。
人事や総務へ相談する場合は、「ブログをやってもよいですか」とだけ聞くより、次の内容を整理して伝える方が合理的です。
- 個人でWebメディアを運営する
- 作業は勤務時間外に限定する
- 私物の端末と回線だけを使う
- 会社や顧客の非公開情報は扱わない
- 勤務先と競合する商品は紹介しない
- 週当たりの作業時間に上限を設ける
- 広告収入が発生する可能性がある
- 必要な税務処理を行う
ウェブマーケターとして複数の副業事例を調べてきた中で、多いと感じる誤解は、「ブログ」という媒体名だけで可否が決まるという考え方です。
会社が確認したいのは、ブログか動画かという形式よりも、何を発信し、誰から報酬を受け、本業へどのような影響があるかです。
申請内容を抽象的にするほど、会社側はリスクを判断できず、慎重な回答になりやすくなります。
活動内容と安全対策を具体的に示すことが、承認を得るためだけでなく、認識の食い違いを防ぐうえでも重要です。
ブログ運営の準備では、サイトの開設方法だけでなく、勤務先との境界線を先に決める必要があります。
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確定申告と住民税で会社に知られる仕組みは?
確定申告を行った事実が、そのまま勤務先へ報告されるわけではありません。ただし、申告した所得が住民税へ反映され、税額の変化から副収入を推測される可能性があります。
税金について、本記事で押さえるべき点は次の3つです。
- 年間20万円の基準は、売上ではなく所得で判断する
- 所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要な場合がある
- 普通徴収を希望しても、必ず会社経由の徴収と分けられるとは限らない
国税庁の「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」では、1か所から給与を受け、年末調整を受けている一般的な給与所得者について、給与所得と退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超える場合などに、確定申告が必要になると説明されています。
基準になるのは、広告報酬などの売上である「収入」ではなく、収入から必要経費を差し引いた「所得」です。
たとえば、ブログ収入が年間30万円、ブログ運営と直接関係する必要経費が12万円なら、単純計算による所得は18万円です。
30万円-12万円=18万円
ただし、所得が20万円以下なら、すべての税務手続きが不要になるという意味ではありません。
住民税は所得税とは別の制度です。所得税の確定申告をしない場合でも、住所地の自治体へ住民税の申告が必要になることがあります。
また、医療費控除などを受けるために確定申告を行う場合は、20万円以下の副業所得も含めて申告する必要が生じることがあります。
本記事のテーマは会社に知られる経路であるため、経費の範囲や所得区分の詳細には踏み込みません。
少なくとも、報酬額、入金日、サーバー代、ドメイン代などの記録は残し、申告が必要か分からない場合は税務署、税理士、住所地の自治体へ確認してください。

税務手続きを正しく行うことと、会社へ副業を届け出ることは別の問題です。
税金を適切に申告したから就業規則違反がなくなるわけでも、普通徴収を選んだから会社の許可が不要になるわけでもありません。
会社に知られても問題になりにくい運営方法は?
会社員がブログ副業を続けるには、発覚防止だけでなく、会社に知られた場合の説明材料を残す必要があります。
最低限、次の6項目を整えてください。
1.開始前に就業規則を確認する
ブログを開設する前に、副業、兼業、秘密保持、競業、情報発信、会社設備の利用に関する規定を読みます。
届出や許可が必要なら、収益化の前後を自己判断せず、担当部署へ確認してください。
2.ブログのテーマと収益方法を整理する
会社へ説明できるよう、次の内容を一枚にまとめます。
- ブログのテーマ
- 想定する読者
- 紹介する商品やサービス
- 広告収入の仕組み
- 勤務先の事業との重複
- 週当たりの作業時間
ブログのテーマが途中で変わると、開始時にはなかった競合関係が生じる場合があります。
新しいジャンルや商品を扱うときは、勤務先との関係を再確認してください。
3.会社用とブログ用の環境を分離する
会社端末、会社メール、社内Wi-Fi、会社のクラウドは使いません。
在宅勤務でも、本業終了後に会社用パソコンを閉じてから私物端末を開くなど、時間と環境の両方を分けます。
4.勤務時間外だけ作業する
記事執筆、SNS投稿、アクセス解析、広告報酬の確認を勤務時間中に行わないルールを決めます。
休憩時間の利用が認められるかについても、会社の規程を確認してください。
副業が原因で睡眠や本業の成果が悪化している場合は、作業時間を減らす必要があります。
5.公開前チェックを行う
記事やSNS投稿を公開する前に、次の項目を確認します。
- 勤務先を特定できる記述がないか
- 顧客や同僚を特定できないか
- 未公開情報が含まれていないか
- 会社の資料や画像を流用していないか
- 勤務先と競合する商品を扱っていないか
- 会社の公式見解と誤解されないか
記事数が増えるほど、記憶だけに頼った管理は難しくなります。
確認項目をテンプレート化し、すべての記事へ同じ基準を適用してください。
6.承認や相談の記録を残す
会社へ届出や相談をした場合は、申請書の控え、承認メール、担当者からの回答などを保存します。
口頭だけでは、後から「何を説明し、どの範囲で認められたのか」を確認できません。
ブログのテーマや収益方法を変更した場合は、以前の承認範囲に含まれるか再確認してください。
ブログ副業は「バレないこと」より説明可能性が重要
ここからは、ウェブマーケターとしての私見です。
会社員のブログ副業では、「普通徴収にすれば会社にバレない」「匿名なら発見されない」といった一つの対策が注目されがちです。
しかし、ブログは記事を公開して終わる単発の活動ではありません。
検索順位の確認、記事の修正、SNS発信、広告提携、企業からの依頼などを継続すれば、公開情報と外部との接点は増えていきます。
開始時は匿名の小規模ブログでも、収益や知名度が上がれば、商品提供、寄稿、監修、コンサルティングなどへ発展する可能性があります。
活動が成長するほど、完全に隠し続ける前提は現実的ではなくなります。
そのため、私は「会社に発見されない運営」ではなく、「会社に知られても合理的に説明できる運営」を基準にすべきだと考えています。
説明できる状態とは、次の事実を示せる状態です。
- 就業規則と関連規程を確認した
- 必要な届出や許可を得た
- 勤務時間外だけ作業した
- 会社の端末や回線を使っていない
- 会社や顧客の非公開情報を使っていない
- 勤務先と競合する活動を避けた
- 本業の勤務状況に悪影響が出ていない
- 必要な税務手続きを確認した
この状態を作れていれば、住民税額の変化や同僚からの発見を過度に恐れる必要はありません。
反対に、勤務時間中に作業し、会社の情報を利用しているなら、匿名化や普通徴収だけを工夫しても根本的な問題は残ります。
ここで新たに意識したいのが、ブログの「成長段階」に応じた再確認です。
ブログ副業のリスクは、開始時点で固定されるものではありません。
アクセスが少ない情報ブログから、広告収入を得るメディア、企業案件を扱う媒体、自社商品を販売する事業へ変われば、会社との競業関係や届出内容も変わります。
少なくとも、次のタイミングでは再確認が必要です。
- 初めて広告収入が発生した
- ブログのテーマを変更した
- SNSで実名や顔を公開した
- 企業から商品提供を受けた
- 執筆や監修の依頼を受けた
- 個人の商品やサービスを販売した
- 勤務先の事業内容が変わった
- 就業規則が改定された
最初に許可を得たという事実だけで、その後のすべての活動が認められるとは限りません。
定期的に活動内容を棚卸しすることが、長期運営では重要です。
会社員にとって本業は、毎月の給与だけでなく、社会保険、職歴、信用の基盤でもあります。
副収入を作るために、その基盤を不用意に傷つけるのは合理的ではありません。
本業とブログの境界線を明確にし、自分が説明できる範囲で運営することが、流行や精神論に頼らない再現性の高い方法です。
まとめ
会社員がブログを開設しただけで、勤務先へ自動的に通知される仕組みはありません。
会社に知られる主な経路は、次の5つです。
- 住民税額の変化
- ブログやSNSからの身元特定
- 同僚や知人との会話
- 勤務時間中の作業
- 会社端末や社内ネットワークの利用
住民税は代表的な発覚経路ですが、会社との関係でより深刻なのは、勤務時間、企業秘密、競業、会社資産の利用です。
厚生労働省のモデル就業規則は2018年1月に改定され、副業・兼業を認める方向性が示されました。
一方、モデル就業規則が自分の勤務先へ直接適用されるわけではありません。実際に従うべきなのは、勤務先の就業規則や雇用契約です。
ブログ副業を始める前に、次の項目を確認してください。
- 就業規則と関連規程を読む
- 届出制や許可制なら手続きを行う
- 勤務時間外だけ作業する
- 会社の情報や設備を使わない
- 勤務先との競合を避ける
- 公開情報の基準を決める
- 活動内容が変わったら再確認する
- 税務上必要な手続きを確認する
判断基準は、「会社にバレるか」だけではありません。
会社に知られたとき、ルールに沿って運営していたと説明できるかが重要です。
参考にした一次資料
- 厚生労働省「モデル就業規則」2018年1月改定内容
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」2018年1月策定、2020年9月改定、2022年7月8日改定
- 厚生労働省「『副業・兼業の促進に関するガイドライン』Q&A」
- 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」
制度や各ページの内容は、2026年7月26日時点で確認しています。就業規則、税務、住民税の取扱いは個別事情によって異なるため、最終的には勤務先、税務署、税理士、住所地の自治体などへ確認してください。
よくある質問
匿名ブログなら会社にバレませんか?
匿名でも本人を特定される可能性があります。
年齢、地域、職種、資格、勤務先で起きた出来事、SNSのユーザー名などを組み合わせると、同僚や知人に気付かれる場合があります。
名前を隠すだけでなく、公開する属性情報の基準を決めることが重要です。
ブログ収入が年間20万円以下なら何もしなくてよいですか?
一概には言えません。
20万円の基準は、年末調整を受けた一般的な給与所得者における所得税の確定申告に関する基準です。売上ではなく、必要経費を差し引いた所得で判断します。
所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があるため、住所地の自治体へ確認してください。
普通徴収を選べば会社にバレませんか?
必ず防げるとは限りません。
所得の種類や自治体の処理によっては、給与からの特別徴収と分けられない場合があります。
また、普通徴収を選択できても、勤務先の就業規則に基づく届出や許可が不要になるわけではありません。
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黒木智也
ウェブマーケター


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