※本記事はプロモーションを含みます
ブログ副業の経費は、専用費は計上しやすく、共用費は家事按分し、生活費は記事に掲載しただけでは原則として認められにくいと判断できます。
重要なのは費目の名前ではありません。ブログ収入を得るために必要だった支出であることを、領収書、利用記録、公開記事などで合理的に説明できるかが判断基準です。
※本記事は、国税庁の「所得税基本通達45-1・45-2(家事関連費)」「No.2100 減価償却のあらまし」「個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について」「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」などを、2026年7月26日時点で確認して作成しています。税理士による個別監修は受けていません。実際の判断は所得区分、使用実態、申告方法によって異なるため、迷う支出は税務署または税理士へ確認してください。
ブログ副業の経費になるものは?一覧で結論を確認
結論:ブログの支出は「経費になりやすいもの」「家事按分が必要なもの」「原則として難しいもの」の3つに分けると判断しやすくなります。
代表例を整理すると、次のとおりです。
区分 主な費用 基本的な判断
経費になりやすい サーバー代、ドメイン代、専用ツール、外注費、広告費 ブログ専用で、収益活動との関係を説明しやすい
家事按分・個別判断 パソコン、スマートフォン、通信費、家賃、電気代、取材費 私用分を除き、ブログで使った部分を合理的に算出する
原則として難しい 日常の食費、美容院代、普段着、家族の旅費 記事に登場しただけでは生活費としての性質を覆しにくい
これは代表例であり、表に載っているだけで無条件に経費になるわけではありません。
同じパソコンでも、ブログ専用なら支出目的を説明しやすい一方、家族と共用しているなら私用分を除く必要があります。旅行費も、事前に企画した取材と、家族旅行を後から記事にしたケースでは判断が変わります。
経費の基本的な計算式は、次のとおりです。
ブログ収入-必要経費=ブログ所得
年間収入が50万円、必要経費が15万円なら、ブログ所得は35万円です。
ただし、1万円を経費にしたからといって、税金が1万円減るわけではありません。経費は所得を計算する際に差し引かれる金額であり、支出額がそのまま戻ってくる制度ではないからです。
不要なツールや商品を「経費になるから」という理由で購入すれば、節税額を上回る現金が出ていきます。
ウェブマーケターとしては、経費を税金対策のための買い物ではなく、売上増加、記事品質の向上、作業時間の短縮に必要な投資として判断することが重要だと考えます。
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ブログ副業で経費になりやすいものは?
結論:ブログ専用として契約・購入し、収益活動との対応関係が明確な支出は、必要経費として説明しやすい費用です。
ただし、経費になる支出でも、支払った年に全額を計上できるとは限りません。契約期間や購入金額によって、計上時期や減価償却の処理が変わります。
レンタルサーバー代・独自ドメイン代
レンタルサーバーと独自ドメインは、ブログを公開して運営するための代表的な費用です。
- 経費になり得る条件: 収益化を目的とするブログ専用の契約である
- 難しいケース: 私的なホームページや家族用サービスと一括契約している
- 保存する証拠: 契約メール、請求書、カード明細、契約期間、対象サイト名
複数年分を一括払いした場合、ブログとの関連性は説明しやすくても、支払年に全額を計上するとは限りません。
契約期間に応じた処理が必要になる場合があるため、支払額だけでなく利用期間も保存してください。
ブログ用の有料ツール・テーマ・プラグイン
キーワード調査、検索順位確認、画像編集、文章校正、アクセス解析、会計処理などに利用するサービスも、ブログ運営に必要な範囲で経費になり得ます。
具体例は次のとおりです。
- 検索順位の計測ツール
- キーワード調査ツール
- 画像・動画編集ソフト
- 文章校正ツール
- 会計ソフト
- クラウドストレージ
- WordPressの有料テーマ
- 有料プラグイン
- 経費になり得る条件: ブログの記事制作や分析に実際に使用している
- 難しいケース: 契約しただけで、ほとんど利用していない
- 保存する証拠: 請求書、契約画面、導入目的、使用した記事や作業内容
会計メモには「ブログ用」とだけ書くのではなく、「検索順位を毎週確認するため」「記事画像を制作するため」と用途を記録します。
税務上の経費になることと、契約を継続する価値があることは別問題です。
月額5,000円のツールは年間6万円です。利用頻度が低く、売上にも時間短縮にも貢献していないなら、経費として処理できても事業上は非効率といえます。
外注費
記事執筆、校正、画像制作、動画編集、サイト保守などを外部へ依頼した費用は、ブログ運営の外注費として検討できます。
- 経費になり得る条件: ブログに必要な業務を第三者へ発注している
- 難しいケース: 私的な制作物や別事業の業務が混在している
- 保存する証拠: 契約書、発注内容、見積書、請求書、納品物、支払記録
「誰にいくら支払ったか」だけでなく、どの記事や作業に対応する外注費なのかも記録してください。
たとえば、「記事管理番号B-021の構成・執筆費」と残せば、税務上の説明だけでなく、記事別の採算管理にも利用できます。
なお、個人へ支払う報酬は、業務内容によって源泉徴収が必要になる場合があります。継続的に依頼する場合は、相手が個人か法人か、依頼業務が源泉徴収の対象かを確認してください。
広告宣伝費
自分のブログ、商品、サービスへ集客する目的で広告を出稿した費用は、広告宣伝費として検討できます。
- 経費になり得る条件: ブログ事業の認知や売上を増やす目的がある
- 難しいケース: 個人アカウントの私的な投稿を宣伝している
- 保存する証拠: 請求履歴、配信期間、対象ページ、広告目的、成果データ
広告費は、支払記録を残すだけでは不十分です。
広告費3万円に対して得られた利益が1万円なら、対象記事、訴求内容、成約導線などを見直す必要があります。
経費計上の可否と、広告投資としての妥当性は分けて考えましょう。
振込手数料・決済手数料
外注費やサービス料金を振り込んだ際の手数料、売上の受取時に差し引かれた決済手数料も、ブログ事業に関する部分は経費として検討できます。
ブログ用の銀行口座やクレジットカードを分けると、対象取引を抽出しやすくなります。
口座を分けても経費の範囲が広がるわけではありませんが、記帳漏れ、二重計上、私用取引の混入を防ぎやすくなります。
税理士報酬
ブログ収入の確定申告、帳簿確認、税務相談を税理士へ依頼した場合、ブログ事業に対応する報酬は経費として検討できます。
給与所得、不動産所得、相続など複数の相談が含まれる場合、報酬の全額がブログの必要経費になるとは限りません。
請求書に業務内容を記載してもらうか、相談内容ごとの対応関係を残してください。
パソコンや通信費の家事按分は何%にする?
結論:家事按分に全員共通の割合はありません。利用時間、日数、床面積、通信量など、自分の使用実態に合う基準で計算します。
家事按分とは、ブログと私生活の両方で使う支出から、ブログで使用した部分だけを必要経費として分けることです。
国税庁の所得税基本通達45-1では、業務内容、経費の内容、家族構成、資産の利用状況などを総合的に考慮して判断するとされています。
同通達45-2では、業務上必要な部分が50%以下であっても、その部分を明確に区分できる場合は、相当額を必要経費へ算入できると示されています。したがって、「50%未満は経費にできない」という理解は正確ではありません。国税庁

パソコン・タブレット・スマートフォン
記事執筆、画像編集、アクセス解析、広告管理に使う端末は、ブログで使用した部分を経費として検討できます。
- 経費になり得る条件: ブログ作業に継続して利用している
- 難しいケース: 家族との共用や動画視聴など私用が中心である
- 保存する証拠: 作業時間、作業内容、専用アカウント、利用者の記録
たとえば、1か月の実使用時間が100時間で、そのうちブログ作業が40時間なら、利用時間を基準としたブログ使用割合は40%です。
ただし、40%という数字が自動的に認められるわけではありません。実際の利用状況と計算基準が一致していることが必要です。
最初の1か月だけでも、作業開始時刻、終了時刻、作業内容を記録すると根拠を作りやすくなります。
パソコンの減価償却はどう処理する?
パソコンなどの固定資産は、購入金額によって処理が変わります。
国税庁の「No.2100 減価償却のあらまし」を基に、主な区分を整理すると次のとおりです。
- 取得価額10万円未満:原則として使用開始年に必要経費へ算入
- 取得価額10万円以上20万円未満:一定の要件で一括償却資産として3年間に分けて算入可能
- 通常の減価償却:パソコンの法定耐用年数は一般に4年
- 取得価額10万円以上30万円未満:一定の青色申告者は特例の対象になる場合がある
青色申告者向けの少額減価償却資産の特例は、取得価額30万円未満の資産について、一定の要件を満たせば、年間合計300万円まで使用開始年の必要経費へ算入できる制度です。
国税庁が2025年4月1日現在の法令等として公開した資料では、対象となる取得期間は令和8年3月31日までと案内されています。2026年4月以降の取得分については、制度の延長・改正状況を取得時点の国税庁資料で確認する必要があります。国税庁
この特例は、次の条件を確認しなければなりません。
- 一定の要件を満たす青色申告者である
- 取得価額が30万円未満である
- 事業に使用している
- 年間の合計額が300万円以内である
- 青色申告決算書などに必要事項を記載する
- 明細を保存する
- 貸付用資産など対象外となるケースに該当しない
- 取得日時点で制度が適用されている
「青色申告なら30万円未満を無条件で一括計上できる」という説明は正確ではありません。
私用と共用するパソコンでは、減価償却の方法だけでなく、ブログ使用割合も検討してください。
インターネット回線・スマートフォンの通信費
自宅のインターネット回線やスマートフォン料金は、ブログで使用した部分を経費として検討できます。
- 経費になり得る条件: 記事投稿、調査、分析などに継続して利用している
- 難しいケース: 根拠なく料金の全額を計上する
- 保存する証拠: 作業時間、利用日数、端末別の通信状況、請求書
按分基準には、次の方法があります。
- ブログ作業時間
- ブログ作業日数
- 端末別の利用状況
- データ通信量
- 専用回線の有無
たとえば、月額8,000円の通信費について、実測したブログ使用割合が30%なら、経費として検討する金額は2,400円です。
8,000円×30%=2,400円
「ほかのブロガーが50%にしている」という理由ではなく、自分の記録から割合を算出してください。
自宅家賃・電気代
自宅の一部をブログ作業に使用している場合、家賃や電気代の一部を経費として検討できます。
家賃では床面積、電気代では作業時間や使用日数が主な按分基準です。
たとえば、住居全体が50平方メートル、ブログ専用スペースが5平方メートルなら、面積比は10%です。
ただし、その場所を食事や趣味にも使用するなら、面積だけで家賃の10%を計上する方法が実態に合うとは限りません。専用スペースでない場合は、利用時間も加味する必要があります。
- 経費になり得る条件: 作業場所や使用時間を明確に区分できる
- 難しいケース: 住居全体の家賃や電気代を根拠なく計上する
- 保存する証拠: 賃貸借契約書、間取り図、作業場所の写真、作業記録
会社員のブログ副業では、家賃を大きく計上することより、説明できる小さな割合を継続して採用するほうが管理しやすいでしょう。
取材費・食事代・レビュー商品は経費になる?
結論:事前に取材目的があり、記事との対応関係を示せる支出は経費になり得ます。一方、私的な支出を後から記事にしただけでは説明が難しくなります。
旅行、食事、商品購入は、ブログと私生活の境界が曖昧になりやすい費目です。
共通して確認すべきなのは、次の3点です。
- 支出前から記事企画が存在したか
- 支出内容が記事制作に必要だったか
- 私用分を区分し、証拠を保存しているか
交通費・宿泊費・取材旅行
記事取材を主な目的として現地を訪れた場合、交通費や宿泊費は経費になり得ます。
- 経費になり得る条件: 訪問前に取材目的や確認項目が決まっている
- 難しいケース: 家族旅行を後から記事にして旅行費全額を計上する
- 保存する証拠: 取材企画、経路、領収書、写真、取材メモ、公開記事
簡単な取材企画書には、次の項目を記録します。
- 記事の仮タイトル
- 取材目的
- 訪問日と訪問先
- 確認する内容
- 撮影予定
- 公開予定日
- 同行者と同行理由
- 予算
- 公開後の記事管理番号
家族が同行した場合、家族分の交通費、食事代、入場料、私的なお土産代などは分けてください。
記事公開は重要な証拠ですが、公開しただけで旅行費の全額が自動的に経費へ変わるわけではありません。
飲食店の食事代
飲食店を取材し、料理、価格、店内、アクセス、サービスなどを詳しく確認して記事を制作した場合、その食事代は経費として検討できます。
- 経費になり得る条件: 特定店舗の調査が目的で、記事制作と対応している
- 難しいケース: 日常の昼食を撮影し、短い感想を載せただけである
- 保存する証拠: レシート、店舗名、取材項目、写真、公開記事
全国共通の「月何回まで」という基準はありません。
取材目的、頻度、金額、記事の内容、収益との関係、通常の食事との区分などから総合的に判断されます。
レビュー商品の購入費
比較記事やレビュー記事を制作するために商品を購入した場合、商品代は経費として検討できます。
- 経費になり得る条件: 実物による検証が記事制作に必要である
- 難しいケース: 記事を作らず、購入後は私物として使い続ける
- 保存する証拠: 注文記録、検証写真、比較メモ、公開記事、保管状況
高額商品を購入する前には、次の項目を確認してください。
- 商品がなければ記事を作れないか
- 想定する検索需要があるか
- 購入費に見合う収益を期待できるか
- 公開後に私用する予定があるか
- 使用状況を記録できるか
税務上の経費として説明できても、記事の利益が購入費を下回れば投資として成功とはいえません。
商品代2万円で年間利益5万円の記事と、商品代5万円で年間利益3,000円の記事では、次に取るべき戦略が異なります。
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記事に掲載しても経費にしにくいものは?
結論:ブログを運営していなくても通常発生する生活費は、記事に掲載しただけでは必要経費として認められにくい支出です。
支出の主な目的が私生活にあり、記事化が付随的である場合は慎重に判断してください。
日常の食費
毎日の朝食、昼食、夕食は、ブログを運営していなくても必要になる生活費です。
料理の写真を掲載したり、SNSで感想を書いたりしただけでは、日常の食費を経費とする根拠として十分とはいえません。
取材目的の食事は、対象店舗、調査項目、撮影内容、公開記事を記録し、日常の食事と分けてください。
美容院代
美容院代は私生活でも発生し、施術の効果が日常生活にも残ります。
店舗レビューを1本掲載したとしても、その後の美容院代まで継続して経費になるわけではありません。
取材としての実態がある場合でも、全額がブログだけのために必要だったかは慎重な判断が必要です。
普段着や日常的な衣服
通勤や日常生活でも着用する衣服は、ブログや動画に登場しただけでは経費として認められにくい支出です。
撮影専用で、私生活では着用せず、事業用として管理している衣装は事情が異なる可能性があります。
ただし、「動画に一度映った」という理由だけで、普段着や高額なブランド品を全額計上することは避けるべきです。
家族の旅費・私的なお土産
本人が取材していても、同行した家族の観光に必要な交通費、宿泊費、入場料などは、ブログの必要経費とは限りません。
友人や家族へ渡す私的なお土産も、記事制作との直接的な関係を説明しにくい支出です。
旅行代を一括処理せず、本人の取材分、同行者分、観光分に分けてください。
住宅・自動車・高級品
住宅、自動車、高価な時計、ブランド品などは、紹介記事を作成しても本人に長期的な私的利益が残ります。
「ブログでレビューした」という理由だけで、購入額の全額を必要経費にすることは難しいと考えられます。
事業でも使っている場合は、資産計上、減価償却、家事按分など複数の論点が生じます。金額が大きい資産は、購入前に税理士へ相談するのが安全です。
ブログ経費の領収書と証拠はどう保存する?
結論:領収書だけでなく、支出目的、関連する記事、家事按分の計算根拠まで一組で保存すると、経費との関係を説明しやすくなります。
領収書から分かるのは、主に日付、支払先、金額です。
なぜブログに必要だったのか、どの記事に使用したのか、私用分をどう除いたのかは別途記録しなければ分かりません。

経費ごとに残す記録
最低限、次の項目を保存してください。
- 支払日
- 支払先
- 金額
- 購入・契約内容
- ブログに必要だった理由
- 関連する記事や企画
- 支払方法
- 家事按分率
- 按分基準と計算式
- 計算に使用した作業記録
たとえば、飲食店のレシートだけでは、私的な食事か取材かを区別できません。
「2026年7月10日、地域グルメ記事の取材。料理3品と店内を撮影。記事管理番号A-125」と残せば、支出との関係が明確になります。
交通系ICカードも、利用日と金額だけでなく、訪問先と目的を記録してください。
家事按分の記録例
通信費を家事按分する場合は、計算過程を残します。
- 1か月の端末利用時間:100時間
- ブログ作業時間:30時間
- ブログ使用割合:30%
- 1か月の通信料金:8,000円
- 経費として検討する金額:2,400円
毎月都合よく割合を変えるのではなく、作業環境が変わらない間は同じ基準を継続します。
作業時間や家族との共用状況が大きく変わった場合は、再測定してください。
領収書を紛失した場合
領収書を紛失した場合、出金伝票などへ支出内容を記録する方法があります。
ただし、出金伝票を作成すれば無条件で経費になるわけではありません。
次の資料も併せて保存します。
- クレジットカード明細
- 銀行振込記録
- 注文確認メール
- 納品書
- 契約画面
- イベント案内
- 交通機関の利用履歴
領収書を受け取れる取引では、原則として領収書やレシートを保存してください。
電子取引データ
メールやウェブサイトから受け取った請求書、領収書、利用明細などは、電子帳簿保存法上の電子取引データとして保存が必要になる場合があります。
紙へ印刷するだけで対応が完了するとは限りません。
サーバー、ドメイン、有料ツール、オンライン講座などは、領収書が電子データだけで発行されるケースが多くあります。
ファイル名を次のように統一すると、日付、取引先、金額で探しやすくなります。
2026-07-10_事業者名_8000円
適用される検索要件や保存方法は、申告対象年の国税庁「電子帳簿保存法」特設資料で確認してください。
帳簿と書類の保存期間
白色申告者について、国税庁の「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」では、収入金額や必要経費を記載した帳簿を7年間、その他の帳簿や請求書・領収書などを原則5年間保存する制度が案内されています。国税庁
青色申告者も、帳簿、決算関係書類、現金預金取引等関係書類などについて、種類に応じた保存期間があります。
また、前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える人は、現金預金取引等関係書類を5年間保存する必要があります。国税庁
「白色申告はすべて5年」「青色申告はすべて7年」と単純化するのは正確ではありません。
私は実務上の管理方法として、法定期間が5年の書類を含め、ブログに関係する帳簿、領収書、契約書、通帳、カード明細などを7年間を目安にまとめて保存する運用が分かりやすいと考えます。
これは全書類の法定保存期間が一律7年という意味ではありません。正確な保存期間は、申告方法、書類の種類、消費税の課税状況などに応じて確認してください。
雑所得と事業所得で経費の扱いは違う?
結論:雑所得でも収入を得るために必要な支出は経費になり得ます。ただし、赤字を給与所得から差し引けるかどうかは所得区分によって異なります。
「開業届を出していないと経費にできない」「雑所得には必要経費がない」という説明は正確ではありません。
ブログ収入が業務に係る雑所得であっても、その収入を得るために必要だった支出は、所得計算上の必要経費として検討できます。
一方、業務に係る雑所得の赤字は、原則として給与所得などほかの所得と損益通算できません。
事業所得で生じた一定の損失は、要件を満たす場合に損益通算や青色申告による純損失の繰越しが関係します。
ブログ収入が事業所得か雑所得かは、本人が自由に名称を決めれば確定するものではありません。
営利性、継続性、規模、活動実態、帳簿書類の保存状況などから総合的に判断されます。
「支出がブログ収入を得るために必要か」という経費性と、「赤字をほかの所得から差し引けるか」という所得区分は分けて考えてください。
会社員はブログ所得20万円以下なら確定申告不要?
結論:年末調整を受けた会社員は、給与・退職所得以外の所得合計が20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要です。ただし、20万円以下でも住民税の申告が必要になる場合があります。
20万円の基準は、ブログの売上ではなく、売上から必要経費を引いた所得です。
たとえば、ブログ売上が35万円、必要経費が18万円なら、ブログ所得は17万円です。
ただし、ブログ以外の副業所得が8万円あれば、給与以外の所得は合計25万円になります。ブログ単体ではなく、対象となる所得を合算して判断します。
次のケースでは、扱いが変わる可能性があります。
- 2か所以上から給与を受け取っている
- 医療費控除などのため確定申告をする
- 住宅ローン控除の初年度に該当する
- 年末調整されていない給与がある
- 給与収入が一定額を超えている
- ブログ以外の副業所得がある
別の理由で確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も申告内容に含める必要があります。
また、所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。「20万円以下なら何もしなくてよい」とは一律に判断せず、居住する市区町村の案内を確認してください。
令和7年度税制改正で何が変わった?
令和7年度税制改正では、所得税の基礎控除と給与所得控除が見直され、原則として令和7年分以後の所得税に適用されます。国税庁+1
給与所得控除の最低保障額は、55万円から65万円へ引き上げられました。
基礎控除は、合計所得金額に応じて見直されています。令和7年分と令和8年分については、一定の所得層に上乗せ措置が設けられているため、従来の「基礎控除は一律48万円」という説明だけで申告要否を判断するのは適切ではありません。
ただし、この改正によって、会社員の副業所得に関する「20万円基準」が基礎控除額と同じ数字へ置き換わったわけではありません。
次の3つは別々に確認する必要があります。
- 年末調整済み給与所得者の確定申告に関する20万円基準
- 所得税額の計算に使う基礎控除
- 自治体へ行う住民税申告
申告対象年ごとに制度が変わる可能性があるため、前年の記事や古い解説だけで判断しないことが重要です。
ブログ経費を税務と収益改善に生かすには?
結論:経費を最大化するより、同じ基準で判断できる記録を作り、支出が利益につながったかを確認するほうが重要です。
私見では、ブログ副業の経費管理で目指すべきなのは、計上額を増やすことではありません。
申告直前の記憶に頼らず、誰が確認しても支出目的と計算方法を追える状態を作ることです。
会社員でも継続しやすい運用ルールは、次のとおりです。
- 専用費は請求書と対象サイトを対応させる
- 共用費は1か月実測して按分率を決める
- 取材費は企画書、レシート、公開記事を一組で保存する
- 高額商品は購入目的を事前に記録する
- 家族同行の旅行は本人の取材分だけを抽出する
- 月末に売上と経費を入力する
- 四半期ごとに不要な契約を見直す
経費を記事別に管理すると、税務記録をウェブマーケティングの分析にも利用できます。
たとえば、次の2記事があったとします。
- 記事A:取材費2万円、年間売上12万円、利益10万円
- 記事B:取材費5万円、年間売上5万3,000円、利益3,000円
どちらも収益活動に必要な取材であれば、税務上は経費として検討できます。
しかし、事業判断では結果が異なります。
記事Aは関連記事や追加取材を検討できますが、記事Bは検索需要、商品単価、成約導線、取材方法を見直すべきです。
会社員がブログへ使える時間と資金は限られています。
そのため、次の項目を記事単位で記録すると、翌月以降の企画判断がしやすくなります。
- 制作費
- 外注費
- 取材費
- 広告費
- 記事から発生した売上
- 売上から経費を引いた利益
- 制作に使った時間
同じ利益5万円でも、制作時間が10時間の記事と50時間の記事では、時間当たりの収益性が異なります。
私は、経費の証拠管理と記事別採算の測定を一体化することが、限られた時間で運営する会社員に適した方法だと考えます。
経費率に全国共通の上限はありません。広告投資、設備購入、外注などが先行し、一時的に赤字になる事業もあります。
ただし、売上が少ない状態で、旅行代、食事代、高額商品などを毎年多額に計上し続ければ、事業実態や支出の必要性について説明を求められる可能性があります。
金額の大小だけでなく、なぜ必要だったのか、どの記事に使用したのか、どのように収益へつなげる計画だったのかを説明できる状態にしてください。
まとめ
ブログ副業の経費は、費目の名称ではなく、ブログ収入を得るために必要だったかどうかで判断します。
サーバー代、ドメイン代、ブログ専用ツール、外注費などは、収益活動との関係が明確で、経費として説明しやすい支出です。
パソコン、スマートフォン、通信費、家賃、電気代などを私生活でも使う場合は、作業時間、利用日数、床面積などに基づいて家事按分します。全員共通の按分率はありません。
旅行代、食事代、レビュー商品は、事前の取材目的、公開記事との対応関係、私用分の区分によって判断が変わります。
領収書だけでなく、購入目的、企画書、取材メモ、公開記事、契約書、支払記録、按分計算を一組で保存してください。
経費を増やすこと自体を目的にせず、売上の増加、記事品質の向上、作業時間の短縮につながる支出を選ぶことが、ブログ副業で利益を残す基本です。
※PRを含みます。経費管理を整えたうえで、記事設計や収益化の優先順位も見直したい人向けに、LINEで学べる「ゼロアカ」を案内しています。サービス内容や利用条件はリンク先で確認してください。
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よくある質問
ブログの売上がゼロでも経費を記録できますか?
継続して収益を得る目的でブログを運営し、その活動に必要な支出であれば、売上がない段階でも記録できる可能性があります。
ただし、趣味との区別や活動実態が問われます。赤字を給与所得などから差し引けるかは、雑所得か事業所得かによって異なります。
プライベートでも使うパソコンは経費になりますか?
ブログで使用した部分は、家事按分したうえで経費として検討できます。
購入金額によっては、通常の減価償却、一括償却資産、青色申告者向けの少額減価償却資産の特例なども確認してください。
家事按分は何%なら認められますか?
全員に共通する按分率はありません。
作業時間、利用日数、床面積、通信量など、自分の利用実態に合った基準で計算します。割合の大きさより、計算方法を継続して説明できることが重要です。
記事で紹介した商品はすべて経費になりますか?
記事に掲載した事実だけで、すべて経費になるわけではありません。
購入目的、記事との関係、公開後の使用状況、私用割合などから判断します。高額商品を私生活でも長期間使用する場合は、全額計上を慎重に検討してください。
会社員はブログ所得が20万円以下なら申告不要ですか?
所得税の確定申告が不要になる場合はありますが、住民税の申告が必要になる可能性があります。
ほかの副業所得との合計が20万円を超える場合や、医療費控除など別の理由で確定申告をする場合は扱いが変わります。
著者:黒木智也(ウェブマーケター)
長年にわたりウェブマーケティングの実務、リサーチ、データ分析に携わり、会社員が限られた時間でブログ副業へ取り組むための情報を発信。税務上の個別判断ではなく、一次資料を基に制度を整理し、支出対効果、記事別利益、外注判断など、ウェブマーケティングの専門領域から客観的に解説しています。
参考資料確認日:2026年7月26日


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